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8/12/2026
〖入試結果〗
🌸慶應義塾大学法科大学院 既修コース 合格
🌸早稲田大学法科大学院 既修コース 合格
🌸中央大学法科大学院 既修コース 合格(全額免除)
🌸明治大学法科大学院 既修コース 合格(全額免除)
〖進学先〗
慶應義塾大学法科大学院 既修コース
はじめまして。帝京大学法学部法律学科を卒業し、現在は慶應義塾大学法科大学院の既修コースで学んでいるA・Tです。
私は大学1年生の3月頃から法科大学院を目指して勉強を始めました。金銭的な事情から予備校には通わず、大学の授業と市販教材を中心にロー入試対策を進めてきました。
所属大学には法曹志望者が少なく、周囲の受験生が何をどこまで勉強しているのか、どの程度答案を書ければ合格圏なのかも分からない環境でした。
「この勉強法で本当に合っているのか」
「慶應ローを受験して、自分は戦えるのか」
そんな不安を抱えながらの受験生活でした。
それでも、大学の先生方に相談し、答案を添削していただきながら勉強を続けた結果、慶應・早稲田・中央・明治の4校に合格し、中央と明治では全額免除をいただくことができました。
2026年4月からは慶應義塾大学法科大学院に進学し、現在はロースクール生として法律を学んでいます。
この記事では、大学4年間でどのように法律を勉強したのか、市販教材をどう選んだのか、過去問・重要問題集・論証集をどう使ったのかを、実際にロー入試を経験した立場から振り返ります。
予備校に通わずロー入試を目指している方や、周囲に法曹志望者が少ない方にとって、少しでも参考になれば嬉しいです!
(ライター:慶應ロー2年生A・Tさん/The Law School Timesライター)
・自己紹介―研究者志望から法曹を目指すまで
・大学4年間の勉強とロー入試対策
・科目別の勉強法と使用教材
・予備校なしでの情報収集と勉強の工夫
・大学4年次の生活―授業・アルバイトとの両立
・初めてのロー入試!試験当日の過ごし方
・これからロー入試に挑む方へ
改めまして、帝京大学法学部法律学科を卒業し、現在は慶應義塾大学法科大学院の既修コースで学んでいるA・Tです。
学部時代のGPAは3.76で、大学2年次には行政書士試験に合格しました。また、法学検定についても、ベーシック・スタンダード・アドバンストに合格しています。
法科大学院を目指して勉強を始めたのは、大学1年生の3月頃です。
ただ、大学入学当初から弁護士や裁判官を目指していたわけではありません。
もともとは法律の研究者になりたいと考えており、大学の先生に将来の進路について相談したところ、「法科大学院を経て法学研究科の博士課程に進む道もある」と教えていただきました。
これが、私がロースクールを意識するようになった最初のきっかけです。
その後、大学3年生の頃に、公共訴訟を扱う「CALL4」という団体を知りました。そこから、弁護士として社会的に弱い立場に置かれた方の権利救済に携わる仕事にも関心を持つようになり、裁判官という進路にも興味を持つようになりました。
私の場合、最初から明確な将来像があったわけではありません。
大学で法律を学び、先生方に相談し、さまざまな活動を知っていく中で、少しずつ法曹という進路が具体的になっていきました。
まず、大学4年間の勉強を大まかにまとめると、次のようになります。
大学1年次:学部の授業+憲法・民法・刑法などの基礎学習
大学2年次:学部の授業+行政書士試験・法学検定の勉強
大学3年次:学部の授業+演習書を中心とした勉強
大学4年次:ゼミ・大学院の授業+過去問・重要問題集・論証集
大学1・2年次は、入門書や基本書を使いながら、各科目の基礎知識を身につけました。
大学1年生の前期には、憲法・民法総則・刑法総論を中心に勉強し、後期から行政法や債権総論にも取り組みました。
大学2年生では行政書士試験を受験することにしていたため、2年生の前期頃までに民法の残りの範囲を一通り勉強しました。また、この時期には会社法・商法や刑法各論についても学んでいます。
1・2年生の頃は、ロー入試に直接対応するというより、法律の基本的な考え方を理解することを優先していました。
一方で、答案を書くことには比較的早い段階から触れていました。特に憲法では、大学1年生の頃から公務員試験の論述問題やロースクールの過去問を解いていました。
大学3年生からは、演習書を使う時間を増やしました。
基本書を読んで知識を身につけても、事例問題を前にすると、
「何が問題なのか分からない」
「論点は分かるけれど、答案にどう落とし込めばいいか分からない」
ということがよくありました。
そこで、3年生では、事案の処理、論点の発見、知識を答案に落とし込む方法を意識して勉強しました。
反省しているのは、手続法の勉強開始が遅かったことです。
刑事訴訟法は大学3年生の後期頃から、民事訴訟法は3年生の3月頃から本格的に勉強を始めました。
当時は京都大学ロースクールの3年次出願枠への合格を目標にしていたため、刑訴と民訴を後回しにしていました。
ただ、実際にロー入試を経験して振り返ると、手続法ももう少し早い段階から勉強しておけばよかったと感じています。
大学3年生の3月頃からは、実際に受験するロースクールの過去問を解き始めました。
4年生では、4〜6月頃に論証の暗記、7〜8月頃にアガルートの重要問題集に取り組み、過去問演習も並行しました。
この頃から、勉強の重点を「法律を理解すること」から「限られた時間で答案として表現すること」へ移していきました。
私が実際に解いた過去問は次のとおりです。
・慶應義塾大学法科大学院:過去5年分
・早稲田大学法科大学院:過去3年分
※民事訴訟法のみ過去8年分
・中央大学法科大学院:過去2年分
・明治大学法科大学院:過去1年分
過去問は、できるだけ本番と同じ条件で解きました。
必ず試験時間を測り、答案も手書きで作成していました。
時間を測らなければ、じっくり考えてそれなりの答案を書くことができます。
しかし、本番では限られた時間の中で論点を見つけ、答案構成をし、最後まで書き切らなければなりません。
実際に時間を測ると、
「この論点に時間をかけすぎている」
「あまり重要ではない部分を書きすぎている」
「後半の重要論点を書く時間が足りない」
といった問題が見えてきました。
答案を書いた後は、大学が公表している出題趣旨を確認し、インターネット上の再現答案も参考にしました。
特に知りたかったのは、「合格者はどこまで書けているのか」「自分の答案には何が足りないのか」です。
周囲にロー受験生が少なかった私にとって、自分の現在地が分からないことは大きな不安でした。そのため、再現答案は自分の答案を客観的に見るための一つの基準になりました。
さらに、過去問答案については、大学の先生方に全科目添削していただきました。
添削を通じて、
・論証の暗記不足
・必要な論点の落ち
・時間配分の悪さ
・重要でない部分の書きすぎ
・答案全体のメリハリ不足
といった、自分だけでは気づきにくい弱点が明確になりました。
私にとって過去問は、最後の力試しではありません。
過去問を解く→弱点を見つける→普段の勉強に戻って補強する
というサイクルを作るための教材でした。
アガルートの重要問題集は、憲法以外の科目で使用しました。
各科目、おおよそ1周半〜2周しています。
目的は、事例問題の処理方法と答案のイメージを身につけることです。
そのため、すべての問題について答案を最後まで書くのではなく、基本的には答案構成だけを行いました。
問題を読んで、
「何が問題になるのか」
「どの条文から始めるのか」
「どの順番で論点を書くのか」
「どの事実をどこで評価するのか」
を整理します。
答案を一からすべて書くと時間がかかりますが、答案構成だけなら短時間で多くの問題に触れることができます。
そのため、過去問では実際に答案を書き、重要問題集では答案構成を多く回すという形で使い分けました。
実際のロー入試でも、民法・民事訴訟法・会社法では、重要問題集で扱ったものと似た問題が何題か出題されました。
本番で「見たことがある」と思えただけでも、落ち着いて問題に向き合うことができました。
論証集は、加藤ゼミナールのものを使用しました。
意識したのは、意味の分からない文章をそのまま暗記しないことです。
私は丸暗記が得意ではなかったため、
「なぜこの論点が問題になるのか」
「どのような問題意識があるのか」
「なぜこの規範になるのか」
「どのようなロジックで結論につながるのか」
を確認してから覚えるようにしていました。
意味が分からなければ基本書に戻り、内容を理解してから論証集に戻るという流れです。
一言一句を再現することよりも、論証の骨格を理解し、自分で説明できる状態を目指しました。
また、黙読だけでなく音読も取り入れていました。声に出して繰り返す方が、私には記憶に残りやすかったです。
予備校に通っていなかったため、基本書や演習書についても自分で選ぶ必要がありました。
主に、インターネットで評判を調べたり、大学の先生におすすめを聞いたりして教材を選びました。
独学では、「このテキストをこの順番でやればよい」という決められたカリキュラムがありません。
その一方で、自分に合った本を自由に選べるというメリットもあります。
私は基本書を読むことが比較的好きだったため、科目によっては複数冊使用しました。
ただし、すべての教材を最初から最後まで精読していたわけではありません。
メイン教材と、分からないときに参照する辞書的な教材を分ける
という使い方をしていました。
各科目の勉強法を紹介する前に、全科目で共通して意識していたことが2つあります。
一つ目は、基本書に条文番号が出てきたら必ず六法を開くことです。
最初は手間ですが、繰り返していると「この制度についての条文はこの辺り」という感覚が身につきます。
特に会社法では、六法を引く習慣が条文操作の力につながりました。
二つ目は、早い段階から答案を書くことです。
知識が完璧になるまで待つのではなく、分からない状態でも問題を解き、書けなかった部分を基本書に戻って補うようにしていました。
憲法では、判例の結論だけではなく、その判例がどのような事案だったのかを知ることを重視しました。
大学1年生の頃から、公務員試験の憲法論述問題やロースクール入試の過去問にも取り組みました。
また、『憲法判例コレクション』などを使い、できるだけ多くの判例の事案に触れるようにしていました。
〖使用教材〗
・毛利透ほか『Legal Quest〔第3版〕』(有斐閣、2022年)<1年生>
・小泉良幸ほか『憲法判例コレクション』(有斐閣、2021年)<3年生>
・横大道聡編著『憲法判例の射程〔第2版〕』(弘文堂、2022年)<3年生>
・曽我部真裕ほか『憲法論点教室〔第2版〕』(日本評論社、2020年)<2年生>
・宍戸常寿・曽我部真裕編著『憲法演習サブノート210問』(弘文堂、2021年)<1年生>
・小山剛『「憲法上の権利」の作法〔第3版〕』(尚学社、2016年)<1年生>
・岡山大学法科大学院公法系講座編著『憲法 事例問題起案の基礎』(岡山大学出版会、2018年)<2年生>
特に『憲法 事例問題起案の基礎』やLegal Questはよく使いました。
民法では、まず有斐閣のストゥディアシリーズで全体像をつかみ、その後に基本書、最後に演習書へ進みました。
私の場合、
ストゥディア→基本書→演習書
という順番が最も理解しやすかったです。
民法は範囲が広いため、最初から細かい議論に入るより、先に分野全体の地図を作ってから掘り下げる方が勉強しやすいと感じました。
〖使用教材〗
・有斐閣ストゥディアシリーズ(総則、担保物権、債権総論、契約、不法行為)
・松井宏興『物権法〔第2版〕』(成文堂、2020年)<2年生>
・松井宏興『担保物権法〔第2版〕』(成文堂、2022年)<2年生>
・安永正昭『講義物権・担保物権法〔第4版〕』(有斐閣、2022年)<2年生>
・潮見佳男『基本講義 債権各論Ⅱ 不法行為法〔第4版〕』(新世社、2022年)<2年生>
・窪田充見『家族法〔第4版〕』(有斐閣、2019年)<2年生>
・佐久間毅『民法の基礎1 総則〔第5版〕』(有斐閣、2020年)<1年生>
・佐久間毅『民法の基礎2 物権〔第3版〕』(有斐閣、2019年)<2年生>
・千葉恵美子ほか『Law Practice民法Ⅰ【総則、物権編】〔第5版〕』(商事法務、2022年)<2年生>
・千葉恵美子ほか『Law Practice民法Ⅱ【債権編】〔第5版〕』(商事法務、2022年)<2年生>
〖辞書的に使用した教材〗
・潮見佳男『プラクティス民法 債権総論〔第5版補訂〕』(信山社、2020年)
・中田裕康『契約法〔新版〕』(有斐閣、2021年)
特に、ストゥディアシリーズ、『民法の基礎』、松井先生の物権法・担保物権法、『Law Practice民法』をよく使いました。
刑法では、『基本刑法』『講義刑法学』で基礎を学び、『徹底チェック刑法』を一周した後、『刑法事例の歩き方』へ進みました。
演習中に分からない点が出たときは、『応用刑法』を辞書的に使用しました。
個々の論点だけではなく、「誰について、どの犯罪から、どの順番で検討するのか」を意識していました。
〖使用教材〗
・大塚祐史ほか『基本刑法Ⅰ 総論〔第3版〕』(日本評論社、2019年)<1年生>
・大塚祐史ほか『基本刑法Ⅱ 各論〔第3版〕』(日本評論社、2023年)<2年生>
・井田良『講義刑法学・総論〔第2版〕』(有斐閣、2018年)<1年生>
・井田良『講義刑法学・各論〔第2版〕』(有斐閣、2022年)<2年生>
・嶋矢貴之ほか『徹底チェック刑法』(有斐閣、2022年)<2年生>
・嶋矢貴之ほか『刑法事例の歩き方』(有斐閣、2023年)<2年生>
〖辞書的に使用した教材〗
・大塚祐史編著『応用刑法Ⅰ 総論』(日本評論社、2023年)
・大塚祐史編著『応用刑法Ⅱ 各論』(日本評論社、2024年)
『徹底チェック刑法』と『刑法事例の歩き方』は、事例問題の処理を学ぶうえで特に役立ちました。
会社法は、長く苦手意識を持っていた科目です。
条文が多く、制度も複雑だったため、最初から難しい基本書に入るのではなく、『会社法入門』や『ひとりで学ぶ会社法』など比較的読みやすい本から始めました。
まず、
「株式会社はどのような仕組みなのか」
「株主総会や取締役会は何をするのか」
といった全体像を理解してから、細かい条文や論点を学ぶようにしました。
また、会社法では特に六法を何度も引きました。
最初は条文を探すだけでも時間がかかりましたが、繰り返すうちに条文操作への苦手意識が薄れていきました。
〖使用教材〗
・小柿徳武ほか『基礎から学ぶ商法』(有斐閣、2022年)<2年生>
・神田秀樹『会社法入門〔第3版〕』(岩波書店、2023年)<2年生>
・高橋美加ほか『会社法〔第3版〕』(弘文堂、2020年)<2年生>
・久保大作ほか『ひとりで学ぶ会社法』(有斐閣、2018年)<3年生>
・黒沼悦郎編著『Law Practice 商法〔第5版〕』(商事法務、2024年)<3年生>
特に『Law Practice商法』、いわゆる紅白本、『ひとりで学ぶ会社法』をよく使いました。
民事訴訟法は勉強開始が遅かったため、教材の役割を分けました。
まず入門書で全体像をつかみ、論証集を一周。その後、『Law Practice民事訴訟法』や重要問題集で重要論点を固めました。
早稲田ローについては、民事訴訟法のみ過去8年分を解いています。
民訴は、一つひとつの論点だけでなく、訴訟全体の流れを理解することが重要だと感じました。
〖使用教材〗
・越山和広『Basic Study民事訴訟法〔第2版〕』(法律文化社、2023年)<3年生>
・長谷部由起子『基本判例から民事訴訟法を学ぶ』(有斐閣、2022年)<3年生>
・山本和彦編著『Law Practice 民事訴訟法〔第4版〕』(商事法務、2021年)<4年生>
〖辞書的に使用した教材〗
・勅使川原和彦『読解民事訴訟法』(有斐閣、2015年)<4年生>
刑事訴訟法も学習開始が遅かったため、教材を広げすぎないようにしました。
『基本刑事訴訟法Ⅱ』を軸にし、掲載されている重要判例を必要に応じて判例百選や『判例講座刑事訴訟法』で確認しました。
時間が限られていたからこそ、メイン教材を一冊に決めたことは有効でした。
〖使用教材〗
・吉開多一ほか『基本刑事訴訟法Ⅱ 論点理解編』(日本評論社、2021年)
・川出敏裕『判例講座刑事訴訟法 捜査・証拠篇〔第2版〕』(立花書房、2021年)
・刑事訴訟法判例百選
判例集としては、次のものを使用しました。
・判例百選(民法・刑事訴訟法・憲法)
・STEP UP! 判例50シリーズ(会社法・刑法総論・刑法各論)
判例も丸暗記するのではなく、基本書や演習書と行き来しながら、事案と判旨を確認するようにしていました。
ロー入試の情報は、主にインターネットと大学の先生から集めていました。
私が特に苦しかったのは、単純な情報不足よりも、他のロー受験生のレベル感が分からないことでした。
「この時期に何を終えているのか」
「どの程度答案を書けるのか」
「自分の勉強方針は合っているのか」
「今の実力で慶應ローを受けていいのか」
こうした疑問に、明確な答えがありませんでした。
特に慶應ローについては、受験すること自体を迷った時期もあります。
だからこそ、過去問を時間内に解き、再現答案と比較し、大学の先生方に答案を見てもらうことで、常に自分の現在地を確認していました。
予備校に通っていないと、自分だけで勉強を完結させがちです。
しかし、答案は自分では気づきにくい癖もあります。可能であれば、大学の先生など第三者に見てもらう機会を作ることをおすすめします。
大学4年生になると、
「あれもやらないと」
「これも終わっていない」
「論証も覚えなければ」
「過去問も解かなければ」
と焦り、逆に何から手をつければいいのか分からなくなった時期がありました。
そこで、「今日は最低限ここまで終わらせる」というノルマを毎日決めるようにしました。
当時はかなり極端で、その日のノルマが終わるまでは寝ないと決めていました(笑)。
もちろん、睡眠を削ること自体をおすすめするわけではありません。
私にとって効果があったのは、「今日やること」を明確にした点です。
何をするか迷う時間が減り、机に向かいやすくなりました。
大学3年生の頃には、公務員志望や法曹志望の友人数名と「朝勉強会」をしていました。
朝8時頃に大学へ集まり、それぞれ自分の勉強をするだけです。
同じ試験を受けるわけでも、同じ教材を使うわけでもありません。
それでも、目の前で友人が勉強しているだけでサボりにくくなります。
「みんな頑張っているから、自分もやろう」と自然に思えました。
それぞれ目標は違いましたが、何かに向かって努力している仲間の存在は大きな支えでした。
「ここまで一緒に頑張っている友達に残念な報告はしたくない」という気持ちも、勉強を続けるモチベーションになっていました。
大学4年生のとき、特に予定がない日は次のような生活をしていました。
6:30 起床
8:30 大学到着・勉強開始
12:00 休憩
13:00 勉強再開
17:00 休憩
18:00 勉強再開
21:00 勉強終了
22:30 帰宅
24:00 就寝
基本的には朝から大学へ行き、大学で勉強していました。
このほか、週3日ほど大学や大学院の講義を1日1コマずつ受講していました。
一日中一人で勉強していると気が滅入るので、講義で先生や友人と話す時間は良い気分転換にもなっていました。
大学の授業をベースに法律を学んでいたため、授業とロー入試対策の両立にはそれほど苦労しませんでした。
講義で学んだ内容を基本書で補い、演習書で確認するという形で、大学の授業と受験勉強をつなげていました。
所属大学には公務員試験向けの講義はありましたが、法曹志望者向けの講義はありませんでした。
そのため、「ロー入試にも役立ちそうだ」と思う授業を自分で探して履修しました。
4年生では、ゼミに加えて大学院の授業も受講していました。
アルバイトは、大学2年生までは週3日程度、大学3・4年生では週2日程度続けていました。
教材費や受験料を用意するためです。
受験期には、
「自分がアルバイトをしている間にも、他の受験生は勉強しているんだろうな」
と考えてしまい、つらく感じることもありました。
勉強時間が減るので、できれば働きたくないというのが当時の本音でした。
一方、4年生になると図書館と家を往復する生活が続き、アルバイトが気分転換になる面もありました。
勉強とは関係のない人と話せる時間が、結果的には良い息抜きになっていました。
大学3年生の終わり頃までは、特に厳しく制限せず友人と遊んでいました。
4年生からは月1回程度に減らしましたが、完全にはなくしませんでした。
長期間の受験勉強では、勉強以外の時間も必要です。
講義、アルバイト、友人との時間があったことで、かえって勉強を続けやすかった部分もありました。
私にとって最初のロー入試は、明治大学法科大学院でした。
初めての本番ということもあり、当日はものすごく緊張しました。
手が震え、心臓も「こんなにドキドキするのか」と思うほど速く動いていたのを覚えています(笑)。
ただ、この経験はその後の試験に生きました。
一度、本番特有の緊張を経験したことで、中央・早稲田・慶應では、明治のときより落ち着いて受験することができました。
試験当日は、どのロースクールでも必ず開場時間には到着するようにしていました。
ギリギリに会場へ行って焦らないよう、余裕を持って行動していました。
会場に着いてから朝食をとり、試験開始までは論証集を見て最後の確認をしていました。
昼休みも、午後の科目で不安な論点を確認していました。
実際に、試験開始前や昼休みに確認していた論点が、そのまま出題されたことがあります。
そのときは、「最後まで見ておいてよかった」と思いました。
試験直前になると、
「今さら数分見ても何も変わらない」
と思ってしまうこともあるかもしれません。
しかし、その数分で確認した論点が出ることもあります。
少なくとも私は、最後まで確認を続けたことが実際の試験で役に立ちました。
最後に、これからロー入試に挑む方へ伝えたいことがあります。
私の勉強法が唯一の正解だとは考えていません。予備校を使った方が合う人もいれば、一冊の教材を何度も繰り返す方が合う人もいます。今回紹介した教材についても、全員に同じものを使ってほしいという趣旨ではありません。
ただ、私と似た環境にいる方に、一つ伝えたいことがあります。
出身大学を必要以上に気にする必要はありません。
私は、自分にあまり自信を持てませんでした。所属大学には法曹志望者が少なく、予備校にも通っていませんでした。
ほかの受験生が何を勉強しているのか、どの程度答案を書けるのかも分かりません。
そのような状況の中で、「帝京大学から慶應ローを受験して、本当に戦えるのか」と何度も考えました。慶應ローを受験すること自体を迷ったこともあります。
周りの受験生との環境の違いを見て、「自分は不利なのではないか」と感じることもありました。
思うように答案が書けず、自分の理解力が嫌になることもありました。そして、何度もロー入試から撤退し、就職へ進路変更しようと考えました。それでも勉強を続けた結果、慶應・早稲田・中央・明治の4校に合格し、現在は実際に慶應ローで学んでいます。
ロー入試を終え、ロースクールに進学した今でも感じるのは、出身大学そのものより、試験当日に答案を書ける実力をどこまで身につけたかが大切だということです。
もちろん、受験生によって置かれている環境は違います。周囲に法曹志望の仲間がたくさんいる人もいれば、ほとんどいない人もいます。予備校に通える人もいれば、通えない人もいます。一日中勉強できる人もいれば、アルバイトを続けながら勉強する人もいます。
他人と比べれば、「自分にないもの」はいくらでも見つかります。でも、結局は与えられたカードで勝負するしかないのだと思います。
私の場合、予備校には通えなくても、市販教材を使って勉強することはできました。身近にロー受験生はいなくても、大学の先生方に答案を添削していただくことはできました。アルバイトで勉強時間は減りましたが、人と話すことで良い気分転換にもなりました。
自分にないものを数えるより、今の環境で使えるものをどう活用するか。その方が大切だと感じています。
そして最後は、勉強を続けることです。
過去問を1年分解く。重要問題集を1問だけ答案構成する。論証を一つ覚える。基本書を数ページ読む。分からない条文を六法で確認する。
一つひとつは、小さな積み重ねです。
でも、その積み重ねが本番で答案を書く力につながります。
私も何度も不安になり、何度も進路変更を考えました。それでも、現在慶應ローで学ぶことができている今、最後まで続けて本当によかったと思っています。
周りと比べて焦っている方や、「自分には無理かもしれない」と感じている方もいるかもしれません。
そんなときほど、今の自分にできることを一つずつ続けてみてください。
この記事が、法曹志望者の少ない大学から法曹を目指している方や、予備校に通わずロー入試に挑戦している方にとって、一つの参考になれば嬉しいです。
最後まで諦めず、頑張ってください!