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【R6・R7予備試験合格者が作成】R8予備試験論文式試験|合格者レビュー&想定採点表
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【R6・R7予備試験合格者が作成】R8予備試験論文式試験|合格者レビュー&想定採点表

9/17/2026

令和8年予備試験論文式試験を受験されたみなさま、本当にお疲れさまでした!

The Law School Timesでは、R6・R7予備試験合格者が作成した、「合格者レビュー」と「想定採点表」を公開します。

合格者レビューでは、今年の予備試験論文式試験について、各科目で問われた内容や答案作成上のポイントを合格者目線でレビューしています。

また、各科目について「どこまで書けていれば評価されるのか」を整理した想定採点表をThe Law School Times公式LINEにて公開中です。

試験直後の答案の振り返りや、現在地の確認にぜひご活用ください!

【想定採点表は公式LINEから】

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◇合格者レビュー◇

【憲法】

憲法89条後段「公の支配」、公金による助成と表現の自由、政教分離原則

近年の予備試験憲法では人権分野からの出題が続いていましたが、今年は憲法89条後段の「公の支配」が正面から出題されました。対策が手薄だった受験生も多く、難しく感じた方も多かったと思われます。
まず、憲法89条後段は、公金その他の公の財産を、慈善、教育若しくは博愛の事業に対し、公の支配に属しない組織又は団体の使用に供してはならないと定めています。この規定の趣旨を押さえたうえで、助成対象に対してどの程度の監督・統制が及んでいるのかを、問題文の事情に即して検討することがポイントです。
また、公金による助成と憲法21条1項の表現の自由との関係に加え、宗教団体との関係では、憲法20条1項後段・同条3項及び憲法89条前段の政教分離原則も問題となります。公金支出の目的及び効果を踏まえ、それぞれの問題を整理したうえで、具体的事情を使って評価できているかがポイントとなりました。


【行政法】

原告適格、都市計画決定の裁量統制、損失補償

設問1は、事業地外の周辺住民について、騒音被害を手掛かりに原告適格を認められるかを問う典型的な問題。行政事件訴訟法9条2項および小田急高架下事件で示された判断基準を踏まえ、都市計画法の趣旨・目的から個別的利益の保護を導けるかがポイントとなる。
設問2は、都市計画決定における行政庁の裁量とその逸脱・濫用の有無が中心であり、医療センターへのアクセス向上等の公益と、歴史的・静穏な生活環境や騒音被害を具体的に比較衡量する必要がある。
特に、騒音が環境基準を超えることが事前に予測されながら、防音壁を供用開始後に設置する方針とした点をどのように評価するかで差がつく。
設問3は、土地収用法88条の「通常受ける損失」の意義を同法全体及び同条の趣旨から現場で解釈し、長年住み慣れた地域を離れる精神的損失が補償対象となるかが問われている。
全体として、判例の規範を示すだけでなく、問題文中の具体的事情を拾い、反対利益も含めて丁寧に評価できるかが重要となる


【民法】

連帯保証人に対する履行請求、保証契約の主たる債務の範囲、通行地役権と177条の第三者

設問1は、請負契約と連帯保証人の債務の関係が問題となっている。請負人が、自身の負担する仕事完成義務を果たさない場合において、注文者の連帯保証人に対する諸請求の可否が問題となっている。
(1)については、本件ハウスの施工債務の履行を、連帯保証人に対して請求できるかが問題となっている。この点において、注文者たるAが請求している客体は連帯保証人としての地位を相続によって承継したDである。そのため、債務の性質に鑑み、履行そのものを請求できるのかについて丁寧に論じる必要があるように思われる。
(2)については、契約①から生じる債務を連帯保証する旨の契約がA・C間でなされているところ、当該契約①が詐欺を理由に取り消された場合、その効果として、連帯保証の対象たる債務が遡及的に消滅することとなる。その場合において、債権者が連帯保証人に対して原状回復債務の履行を請求できるかについて、保証の性質も踏まえた丁寧な論証を要すると考えられる。
設問2は、地役権設定契約により設定された地役権を、地役権者からの要役地の譲受人が、承役地の譲受人に対して主張することができるかが問題となっている。判例の規範を用いたうえで事案に沿った丁寧な当てはめを要すると考えられる。


【民事訴訟法】

法定管轄、主観的追加的併合、当事者の主張事実と裁判所の認定事実の食い違い(弁論主義)

設問1は、法定管轄裁判所について、事件の種類と訴訟の目的価額に着目して説明することが求められている。民訴法3条の2以下を参照に丁寧な検討が求められる。
設問2は、XがYに対して提起している本件訴訟と同一手続内でZに対する請求についても判断を得る方法の検討が求められている。特に、主観的追加的併合に関する判例の理解を示したうえで、当該併合により前述の判断を確実に得ることができるかについての検討が求められている。これらの問題文上要求されている検討事項について、丁寧な論述が求められる。
設問3は、原告たるX及び被告たるY社の主張においては、鉄材の購入主体はYかZのいずれかとして主張されていたところ、Y社及びZの共同買受けという事実を判決の基礎とすることが許されるかについて、当事者の主張する事実との食い違いの有無・程度及び弁論主義の根拠、機能を踏まえたうえで論じることが求められている。


【商法】

株主総会における取締役の説明義務、株主総会決議取消しの訴え、株主代表訴訟における提訴請求、会社の訴訟参加と監査役の同意

設問1は、株主総会における取締役の説明義務と株主総会決議取消しの訴えが中心となる、比較的オーソドックスな出題だった。各質問について、株主が議案について合理的な判断をするために必要な説明がされていたかを個別に検討する必要がある。説明義務違反が認められる場合には、それが決議の方法の法令違反に当たるかを検討し、決議取消しの訴えの可否を論じることになる。さらに、違反事実が重大でなく、かつ決議に影響を及ぼさないと認められる場合には、裁量棄却の可能性にも触れる必要がある。

設問2は、株主代表訴訟の手続が中心である。まず、振替株式である以上、個別株主通知の要否と権利行使可能期間の検討が必要である。次に、提訴請求の相手方について、監査役設置会社において取締役の責任を追及する訴えの提起を請求する場合、請求の名宛人は会社だが、その請求を受けるにつき会社を代表するのは監査役である。そのうえで、請求先に問題がある場合に、その請求の効力をどのように考えるかがポイントとなった。さらに、会社が被告取締役を補助するため訴訟に参加する場合には、監査役設置会社では監査役の同意が必要となり、監査役が2人以上あるときは各監査役の同意が必要である。この点まで条文から正確に示せたかでも差がついたと思われる。

設問1は説明義務と決議取消しに関する基本論点を落とさず処理し、設問2では必要な条文をどこまで正確に示せたかが評価を分ける問題だった。


【刑法】

不能犯と共犯、共謀共同正犯・共犯関係からの離脱、死体損壊、死者の占有

設問1は、既に死亡していたAに対する刺突について、不能犯と殺人未遂の区別を中心に、甲・乙それぞれの認識の違いを踏まえて罪責を検討する問題である。
特に、Aの死亡を認識した乙が甲にその事実を告げず計画を続行した点について、共謀共同正犯・共犯関係からの離脱をどのように処理するかで差がつく。
設問2では、Aの腕時計、乙の指輪・ネックレスについて、「死者の占有」の射程を時間的・場所的接着性の観点から区別して論じる必要がある。
さらに、乙に対する殺人、A・乙の死体遺棄等を漏れなく拾い、各犯罪の成否と罪数を整理することが求められる。
論点自体は典型的であるが、誰が・いつ・何を認識していたのかを事実に即して評価できるかによって答案の完成度に大きく差がつく問題である。


【刑事訴訟法】

秘密録音、強制処分と任意捜査の限界、住居内における会話の録音

設問①は、適法な捜索差押えの機会を利用して被疑者の声を秘密録音する行為について、強制処分該当性と任意捜査としての相当性を問う問題。
甲が警察官との会話で自ら発した声を録音している点と、声紋鑑定という別の捜査目的で秘密裏に録音した点をどう評価するかがポイントとなる。
設問②は、録音機を乙の所持品に取り付けて住居内に持ち込ませ、遠隔操作によって私的会話を長時間録音するという、技術的手段を用いた捜査の適法性が中心となる。
特に、住居内のプライバシーへの侵害の重大性を踏まえ、強制処分該当性、令状主義・強制処分法定主義との関係まで論じられるかで差がつく問題である。


◇想定採点表◇

The Law School Timesでは、R6・R7予備試験合格者が作成した「R8予備試験論文式試験 想定採点表」を公式LINEにて公開しています。

合格者レビューだけでは分かりにくい、

・どこまで書けていれば評価されるのか
・どの記述が評価につながるのか
・自分の答案がどのあたりに位置しているのか

を確認できる内容となっています。

試験直後の答案の振り返りや、現在地の確認にぜひご活用ください!

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