4/20/2024
12月25(月)・26(火)、1月13(土)・14(日)に「LSTimes予備試験口述模試」が実施されました。予備試験合格を果たしたThe Law School Times編集部員は、どのようにして勉強してきたのでしょうか。インタビュー3人目は、社会人出身でありながら予備試験に合格した、荒井誉史さんです。
荒井誉史(あらい・たかふみ)さん
2016年に早稲田大学大学院 政治学研究科を修了し、民間企業に就職。その後、2022年に一橋大学法科大学院(既修コース)に入学。令和4年司法試験予備試験に合格。令和5年司法試験に合格。
✅社会人から勉強を開始
✅予備試験は2回目の受験で合格
✅司法試験一発合格
法科大学院:GPA3.28
予備試験順位:400位
──どういった経緯で弁護士を目指したのですか
学部・大学院と政治学を専攻していました。修士課程を修了後、民間企業で働く中で弁護士の方と関わる機会があり、苦境に立つ自分を助けてくれたんです。自分みたいに苦境にある人を助けられる人間になりたいと感じ、弁護士を目指しました。
就職時期がコロナ最盛期だったのもあり、自分の力で稼げる力の重要性に気付いたのも理由です。そこで、資格を手に入れようと考えました。弁護士資格は取得が困難なため、取得すれば他と差別化できると思い、弁護士を目指し始めました。まあ収入がいいというのもありますね。身も蓋もないんですが(笑)。
──政治学の研究が法律の勉強に生きる場面はありましたか
うーん、親和性はそこまでなかったですね。しかし、政治学はどうしても法律が切り離せない分野なので、短答知識とか、そういった意味では役に立った気がします。
働きながら勉強をしていた時のスケジュール
最初は就業しながら、独学で勉強していました。しかし、学生時代と比べて、どうしても時間が取れません。そこで、通勤時間や昼食時に予備校の講座を視聴するなどの工夫をして、勉強時間を確保していました。具体的には、比較的リーズナブルな予備校を利用した、基礎・短答・論文の勉強です。
しかし、まとまった勉強時間が取れないと、起案ができなかったり、復習までの時間が空いてしまったりしまうという課題がありました。そこで、思い切って退職し、勉強に専念することにしました。
令和3年予備試験を受験したのもこの時期です。結果は不合格でしたが、何を問われているのかが分かれば解ける試験であると実感し、勉強に専念しつつ、基礎的な知識を市販の問題集で穴を埋めることに注力しました。
ロースクール入学後のスケジュール
一橋ロー(既修コース)に合格した後は、常に令和4年予備試験の直前期の意識を持ってで勉強していました。基礎的な知識がついてきたため、授業を利用して穴を埋めたり、理解を深めたりしました。予備校を利用した勉強が正しいと考え、特別な勉強法はしていません。また、まとまった勉強時間を確保できたのは、大きかったと思います。
──予備試験の勉強において重要なことはなんですか
意識して欲しいのは、バランスです。たまに、論証の理由づけはあまり覚えなくていいとおっしゃる方がいますが、少し違うと思います。理由を知らないと解けない問題がある一方で、理由を深掘りすぎると記憶の定着が疎かになるのが法律の勉強です。このバランスを意識することが重要なんです。
今は市場に受験の勉強法が出回っています。予備校もそうですが、信頼できる勉強法でやれば十分だと思います。ここら辺は、予備校に頼ってしまっていいんじゃないでしょうか。
──合格の要因の「核」となったことはありますか
勉強のリズム化です。
予備試験の勉強は、成果が見えるのが遅いと思います。苦しいけれど、長期的な目線でコツコツと勉強することが大事です。
そして、先ほど言った通り、今は受験の勉強方法が出回っているので、先天的な意味で個人差はあれど、勉強方法で大差がつくことはないと思います。そのため、差を生むのは、いかに勉強を生活リズムに組み込めたかだと考えました。
そういった意味で、私は食事するように勉強をしました。勉強を好きとも嫌いとも思わない。毎日する食事や睡眠のようにするんです。
──予備試験・司法試験に合格した今、予備試験についてどう考えていますか
うーん、難しい試験だと思いますね。ただ、絶対に合格できない試験ではないです。先ほど述べたようなことを意識して、正しい勉強を続ければ受かる試験だと思います。
だからこそ、自分を変えようと思っている人には、予備試験の受験は良いと思いますリターンも見合うし、機会平等な試験です。自分の力で勝負したい人にお勧めな試験ですよ。
──LSTimes予備口述模試について、どう考えていますか
私の経験から、口述試験の模試は、私の経験上絶対に受けるべきだと思います。それも、対面であることが重要なんです。
試験会場に入室して、対面で質問に答えるという形式になると、意外とうまくいかないものです。聞かれたことに端的に答えるのは、論文とは違うスキルが必要だということを理解するきっかけにもなって欲しいと思っています。もちろん、単に口述のスキルを上げることにも役立ちますよ。
LStimes予備試験口述模試は、12/25(月)・26(火)、1月13(土)・14(日)に実施しました。たくさんのご応募をありがとうございました。
実施日程
12月25日(月)または26日(火)9時〜19時のうち1時間程度
1月13(土)または14(日)9時〜19時のうち1時間程度
形式
対面または Zoom
場所
池袋駅周辺会議室
受験料
3000円(事前のクレジットカード決済または銀行振込をお願いしております。)
定員
先着50名
申込方法
お申込みは終了いたしました。
たくさんのご応募をありがとうございました。